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派遣のお仕事、保育士の場合
目次
働き方やメリット、デメリットは?
保育士の勤務実態は早朝や夜間の勤務などイレギュラーな勤務が多く、正社員だけでは対応しきれない保育現場が多いのです。
そうした保育現場では非正規雇用の保育士を雇っているのですが、その数なんと!保育所全体の8割以上というから驚きです。
こうした状況の下、派遣社員という働き方が今人気を集めています。
正社員でなく、あえて派遣社員を選ぶ人もいるという現状。「派遣で働く保育士」の
メリット、デメリットを解説してみましょう。ぜひ参考にしてみて下さい。
派遣社員は正社員とどう違う?
給料の違い
〇正社員
基本的の月給制の為、毎月安定した収入を得られます。月給は増えるケースはあっても減ることはレアな為、生活面の安定が得られる雇用形態です。また、ボーナスが支給されるのもメリットのひとつです。
ただ、残業をしても毎月の給料には反映されず固定給のままという点がデメリットといえるでしょう。
〇派遣社員
派遣社員として働く場合は時給制になります。月給制と違って働いた分だけ給料に反映されるところが最大のメリットといえるでしょう。
しかし、「正社員」のようにボーナスを支給されるところはほとんどありません。雇用主である派遣会社が“皆勤賞”などといった名目をつけて特別手当てを支給するところもありますので、よく調べることをおススメします。「派遣社員で働く保育士」の時給相場は1000円~1600円です。
「正社員の保育士」の給与を時給換算して比較した場合、断然「派遣社員で働く保育士」の方が給与は高額になります。こうしたメリットがあるので最近注目度が上がってきているのでしょう。
仕事内容の違い
〇正社員
クラス担任や保護者対応を行います。クラスを受け持つわけですから、一年間は辞めるわけにはいきません。表に出る役割はすべて正社員の保育士で行っています。
〇派遣社員
補助業務がメインです。保育記録や園だよりの作成など、事務仕事がない為比較的子供と触れ合う時間は長いです。
良くてクラスの副担任を任せられますが、陰で子供たちの安全を見守るなどが主で、正社員ほど保育業務に携われないのがデメリットです。
残業時間の違い
〇正社員
正社員はとにかく残業が多いのがデメリットです。正社員の保育士は年間を通して関わる仕事が多く、残業は必須となりがちです。
時給制の非常勤保育士が残業をすると人件費がかかります。正社員がすればコスト削減になるので、残業から開放されないのが現状です。
〇派遣社員
労働者派遣法で時間外手当ては割り増し時給を支払うことが義務付けられています。よって時給コスト面から非常勤保育士には残業はさせないのが通例です。
「派遣で働く保育士」について、もう少し知っておこう
派遣社員で働くにはどうすればいいの?
派遣会社に登録 → 派遣会社の担当社員と面接 → 希望条件に合った派遣先を紹介してもらう → 派遣先の確認 → 事前研修 → 勤務開始
派遣会社に登録すれば、派遣会社側が上記の手順を踏んで指示してくれるのですが、登録から実際に働き始めるまでには、だいたい1ヶ月はかかると思っておきましょう。
派遣での働き方
派遣で保育士として働く場合の特徴は次の通りです。
① 有期雇用契約(最大3年)
② 雇用先と働く場所が違う
③ 時給制
派遣法では同じ職場で働くことが出来るのは3年以内と定められています。ですので、3年以内という範囲内で保育所の希望する期間働くことになります。通常、3ヶ月の契約期間を繰り返すケースがほとんどです。
実際に働く保育園は雇用先ではありません。派遣社員が雇用関係を結ぶのは派遣会社と結びます。雇用先と実際に働く場所が異なるのが派遣社員の大きな特徴です。
派遣社員は基本、時給制で働きます。時給の相場は1000円~1600円です。
こんなにもある!派遣社員のメリット
働くまでのハードルが低い
正社員と違って、働くまでのハードルが低いです。履歴書を書いて面接に行き、内定をもらって…ではなく、
派遣社員は派遣会社に登録するだけです。
ちなみに契約期間は数ヶ月単位で設定されており、その都度更新します。トラブルや人間関係で悩む場合など、契約期間の延長をしなければ容易に辞めることができるのもメリットです。
働き方に融通がきく
派遣会社は登録する際に希望条件を細かく聞いて、条件に見合った職場探しをしてくれます。
「土日は休みたい」
「午後から夜の勤務だけをしたい」
「早番は大丈夫.だが 16時までにあがりたい」
「時給は1200円以上」
「自宅から30分以内の職場希望」
こんな労働条件は前もって伝えておけば、たいてい希望は叶います。
保育士は妊娠、出産など長いブランクの後に復職するケースが多くみられます。家事と育児を両立したい人や自分の生活スタイルに合わせて働きたい人には派遣社員がもってこいなのです。
高収入が得られる
仕事量に対して給料が低いといわれている保育士ですが、派遣で働く場合はそうでもありません。
時給はパートやアルバイトより1~2割高い場合が多く、高収入が期待できます。
また正社員のように残業や持ち帰り仕事がないため、働いた分だけ給料になるのがメリットです。
仮に残業が発生した場合でも、派遣社員には時間外手当が支給されます。規定労働時間の8時間を超えた残業は割り増し時給になり、残業すればさらに高収入になることもあるのです。しかし、派遣社員の残業は労働者派遣法で厳しく取り締まられており、派遣先の保育園は出来る限り派遣社員には残業させないようにしています。
いずれにしても正社員より割が良いということで、最初から派遣社員を選ぶ人も増えてきています。
お試し期間として働ける
紹介予定派遣という働き方をご存知でしょうか?紹介予定派遣とは正規雇用を前提とした派遣契約をいいます。最長6ヶ月の紹介予定派遣期間中、派遣先の保育園、派遣社員双方においてお試し期間として雇用関係を結びます。
契約期間が終了したら、すみやかに派遣先の保育園の正社員として転職する仕組みになっています。つまり働きながら人間関係や仕事内容や量などをチェックでき、失敗のない転職をすることが出来るシステムなのです。
困ったときのサポートが充実している
もし職場でトラブルを起こしてしまったり、人間関係、雇用条件でトラブルになった場合、派遣元の人材派遣会社の担当者が相談に乗ってくれます。
正社員や契約社員だと、そうしたトラブルも自分で処理をしなくてはなりませんが、派遣社員の場合は派遣会社が仲介をして保育園との話し合いや交渉を行ってくれるので安心です。
また直接聞きにくいことがあれば担当者が代わりに確認してくれます。派遣雇用だと不安を抱きながら仕事をスタートさせることがないのです。そして辞めたい時も派遣会社に申し出れば辞めることができます。気軽に辞めることが可能で、しかも次の就職先も派遣会社が紹介してくれるのが有難いところです。
今、派遣社員に人気が集まってきているのはサポート面の充実が理由のようです。
ほとんどないけれど…派遣のデメリット
待遇面がやや落ちる
時給は高めですが、ボーナスは支給されません。また、交通費が出ない場合がほとんどで、たいていは自己負担になります。そして保育園と契約していないので福利厚生も利用できません。
契約期間がある
派遣社員は数ヶ月~一年という単位で契約を結んでいます。
なので、契約期間満了時には派遣会社が双方の意思を確認して契約を更新するか否かを決めます。
保育園が人材を必要とすれば契約を更新してくれますが、必要なければ“契約をきられる”こともあります。安定的な契約を希望する場合は長期契約の案件を希望すれば良いのですが、派遣社員はどれだけ長くても3年までしか勤続できないのがデメリットです。
部外者扱いされることも
正社員と派遣社員を区別して、派遣社員を部外者扱いする保育園があるといいます。
派遣社員が多くいる保育園ではそうしたことは少ないのですが、正社員が大半を占めている保育園では正社員の保育士同士の連帯感から、派遣社員が肩身の狭い思いをすることがあります。気になる場合は派遣会社に相談すると良いでしょう。
まとめ
契約期間が決まっている派遣社員は不安視される傾向にありましたが、メリット、デメリットを知ると「案外良さそう」と感じたのではないでしょうか?
ブランクがあり、勤務時間や仕事内容に不安があった人は派遣という雇用形態を選択するのが良いでしょう。自分の希望を派遣会社に登録した上で職場探しをしてもらえるので、自分に合った保育園を見つけることが出来ます。失敗のない転職を実現できるのです。
近年、ニーズの高まりを受けて、保育士専門の派遣会社がどんどん増えています。まずは自分に合った会社選びからはじめてみませんか?