転職コンシェルジュ

地方からの上京サポート~住宅借り上げ制度をし用意した転職成功事例~

保育士 住宅手当
地方の人はあまり知らないかもしれませんが、東京の自治体や保育園では住宅手当や借り上げ社宅などの制度があり、転居しても働ける状況を整え、保育士の確保を行っています。保育士の転職事例で確認してみましょう。

30代からのリスタート~住宅借り上げ制度を使って上京へ~

転職者プロフィール

佐藤 ひろみさん(32歳・仮名)
四年制大学で保育を専攻。卒業後は生まれ育った町の認可保育園に就職をし、保育士として三年間就業するも、職場の人間関係や就業環境に思い悩んだことがきっかけで退職。その後、保育の現場を離れ一般企業に就職をするも、「保育に携わりたい」という思いが捨てきれずにいた。

ブランクがあっても働けるかどうか、人間関係が円滑な職場に恵まれるだろうか、自立した生活を送れるだけの収入を得られるのだろうか…とさまざまな不安を抱えた状態で、保育ぷらす+へ登録。綿密なキャリアカウンセリングの結果、地方から上京し、2017年より都内の社会福祉法人が運営する保育園に入職。

コンサルタント 担当:中山 啓介(仮)
いくら保育に携わりたいという気持ちを強く持っている方であっても、待遇面で恵まれず、自立した生活を送ることすら難しい状況であれば、モチベーションが下がってしまうのは当然のことです。保育ぷらす+では、待遇面で恵まれた転職先をご紹介できるよう努めるのはもちろんのこと、自治体で取り組まれている保育士向けの住宅借り上げ制度などを網羅。より良い条件で転職できるよう、応援させていただきます。

保育士になる夢を叶えるも

その先の現実は厳しく…

佐藤 子どものころから保育園の先生になるのが夢でした。大学で四年間、保育や幼児教育についてしっかりと学び、生まれ育った町の保育園に内定をもらったときは、「やっと夢が叶った」という思いだったんです。働きはじめてからも、保育のお仕事自体はとても楽しくて…。ですが、職場の就労条件はけっして恵まれているとはいえませんでした。残業や土曜日の出勤は当たり前で、家に帰ってからも、書類の作成に教材づくり、お部屋に飾る装飾づくり…。どれだけ自分の時間を割いて必死に働いても、お給料も少なくて。実家から通える園だったからなんとか生活できていたものの、一人暮らしなんてとても難しいという状況です。「この仕事が好き」という思いだけでは、働いていくことができないんだと痛感しました。

中山 佐藤さんのように園の待遇面と勤務内容に不満を感じて保育現場を離れてしまう方はけっして少なくありません。残念ながら、保育士の給与水準は他業種と比較して圧倒的に低いのが実情です。厚生労働省が発表した「平成25年賃金構造基本統計調査」のデータによると、時短(パートタイムなど)を除いた保育士の年収平均は310万円。全職種平均が469万円であるのに対し、わずか66パーセント程度の水準にとどまっているんです。
業務内容はハードなのに、生活を送っていくことさえ難しいほどの賃金しかもらえない。これではモチベーションが下がってしまうのは当たり前のことです。

佐藤 そうですね。返済義務のある奨学金制度を使って大学へ進学したこともあって、少ないお給料のなかで返済しながらの生活はとても厳しくて…。保育職の待遇が恵まれたものではないことは、頭のなかでは覚悟をしていたのですが、これほどまでとは思わなかったんでしょうね。泣く泣く保育の現場を離れ、一般企業の事務職に転職をしたら、まだ空が明るいうちに退社できるのに、三年働いた園よりも、ずっとお給料がよかったんです。もう、ショックで(笑)。

中山 一生懸命に勤めていたからこそ、待遇面に強く不満を感じてしまったんでしょうね。

同僚が次々と辞めていく…

人間関係が退職の引き金に

 

保育士 借り上げ住宅

 

 佐藤 お給料が少なかったことも退職を決めた大きな理由でしたが、本当に退職の決め手となったのは、職場の人間関係でした。ただでさえ、残業や持ち帰り仕事が多い職場で、みんな心に余裕がなかったんでしょうね。子どもたちの定員も150名と多く、目の前の子どもたちを見るので手一杯。持ち帰り仕事になる園内装飾などの雑務は押し付け合いになり、押し付けられた人が負担の重さに耐えきれず辞めていく…そんなことがたびたび起こっていました。こんな職場環境では、子どもたちに笑顔で接することも難しくなってしまう。それが最終的な引き金だったんじゃないかなって思っています。

中山 保育ぷらす+を通じて、保育士の方々のキャリアコンサルティングを行ってきましたが、「職場の人間関係」に思い悩んで転職を決意した方ってとても多いんです。保育の仕事は、チームワークがとても重要。子どもたちのようすや保護者の方の傾向など、職員間で共有しておかなければならないことがたくさんありますから、うまく連携できていないと業務に悪影響が出てしまうことだって少なくありません。だからこそ、転職希望者の方は「離職率」を気にされる方がとても多いのです。人が定着しない職場よりも、腰をすえて長く働いている人が多い職場の方が、環境が良いのでは?と考えるのは当然のことですよね。

保育士として勤めれば家賃が無料に?

自治体の「住宅借り上げ制度」を活用

中山 さっそくヒアリングを行ったところ、佐藤さんの希望は「経済的に自立できる環境で、保育士として再チャレンジしたい」というものでした。正規職員として働く保育士に対し家賃の一部を補助する制度を整えている法人もありますが、それほど数は多くありません。そこで提案させていただいたのが、一部の自治体が取り組んでいる「住宅借り上げ制度」の利用です。
たとえば東京都世田谷区では、区の保育士不足の解消のために、「宿舎借り上げ支援制度」が用意されています。これは、世田谷区内に所在がある保育施設を運営する事業者に対し、保育士等の宿舎の借り上げ経費を支援するというもの。補助対象経費は、上限8万2000円の8分の7の7万1750円で、8分の1は保育施設の運営事業者が負担を行います。これに より制度利用の対象となった保育士は、保育施設の運営事業者が借り上げた物件に無料もしくは格安で住むことができるんです。こういった制度を知っておくと、転職を考えるうえでの大きなヒントになります。

佐藤 法人単位で家賃補助を行っているところがある…というのは知っていましたが、こんなに大きな額を補助してもらえるところがあるとは知りませんでした。三十代過ぎての上京にためらいがなかったわけではありませんが、「また保育の仕事に就きたい」「自立した生活を送りたい」という思いで、面接をお願いすることにしたんです。

思い切って上京を決め

再び「保育園の先生」に

中山 ご提案させていただいたのは、自治体の家賃借り上げ制度の対象となる社会法人運営の保育園です。佐藤さんが気にしていた職場の人間関係についても、職場の年齢層や理勝率、過去の退職者の傾向などを調査しつつ、ご紹介を行いました。園の採用担当者の方との面接では、佐藤さんの真面目な人柄がよく伝わり、「しっかりとした人物で非常に好感がもてた」と採用が即決しました。

佐藤 職場の環境が気がかりでしたが、面接時に実際に園見学をさせていただき、先生方の温かい雰囲気に「ここなら働ける」と確信が持てました。また、「少人数制で一人ひとりの子どもたちと目を合わせて保育をしていく」という園の方針にも大変共感しました。

社会福祉法人が運営している園ということで、福利厚生が整っているのも私にとってはとても魅力的でしたね。

転職を機に上京をしたので慌ただしかったのですが、同じように制度を利用している同僚とも仲良くなり、楽しみながら日々の業務を行っている今、やっと夢だった「理想の保育園の先生」に近づけている気がします。

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