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ニーズが高まる夜間保育を保護者はどう選ぶ? 保育士はどう働く?|保育士求人募集なら保育ぷらす
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ニーズが高まる夜間保育を保護者はどう選ぶ? 保育士はどう働く?
目次
■働く保護者に必要なサービス
■働く保護者が利用したい夜間保育
保育園や保育サービスに子どもを預けて仕事をする、という保護者の勤務の状況は、その人ごとに異なります。朝から夕方までの勤務で帰宅時間も一定、という仕事環境の人なら、保育園に子どもを迎えに行くのも一定の時間で可能ですね。しかし、こういった仕事の状況の人ばかりではありません。朝からの勤務でも夜遅くまで仕事がある、あるいは残業で遅くなる、というケースは珍しくありません。もともと夕方から、あるいは夜間の勤務時間で仕事をする人もいます。保護者の仕事上の都合をカバーするのが夜間保育などの制度です。
■「延長保育」と「夜間保育」
認可保育園の「標準保育時間」は「11時間」と定められています(「保育短時間=8時間」という区分もあります)。保育時間が何時から開始、何時に終了というのは園によって異なります。この時間を超えた、前後の時間に「延長」して子どもを預かるのが「延長保育」です。保育料とは別に延長保育料金がかかります。11時間以内の「通常保育」と「延長保育」を合わせて夜まで子どもを預かる園もあります。夜間保育は、一般的に「夜18:00以降」に保育を行うことなので延長保育が夜間保育となっている場合もあります。基本的な保育時間が夜間の設定になっている夜間保育園もあり、延長保育を加えて深夜まで子どもを預かることも可能です。
■24時間保育を行う施設も
保護者の仕事の状況や、病気その他で、夜間、緊急に子どもを預けなければならない場合もあります。横浜市などでは「24時間型緊急一時保育」の制度があり、一時的に夜間・宿泊も含め24時間365日、保育施設が対応しています。また、企業等が従業員への福利厚生で設けている事業所内保育所では、その事業所の勤務時間と合う保育時間を設定しているので、24時間対応というところもあります。例えば病院内の保育所で、保護者が医師や看護師などの医療従事者だと、勤務時間が夜間ということも多いので、このような対応が多く見られます。
■夜間保育所を利用するメリットや注意点
多くの夜間保育所の保育時間は、夜18:00から22:00くらいです。延長保育として夜間、預ける場合は遅くても20:00くらいまでというのが一般的ですので、専門の夜間保育所であれば、より遅くまで預かれるメリットがあります。帰宅時間の遅い保護者にとっては大きなメリットです。夜間保育では、子ども達は昼間のように「遊ぶ」等の活動をするのではなく、入浴したり眠ったりして静かに過ごすのが基本です。睡眠などの、規則正しい生活習慣のために大切な時間を自宅以外で過ごすということで、ある意味では子どもが落ち着かないという面もあるかもしれません。「お迎え」が遅くなることで不安を感じて泣いてしまう子どももいます。保育者も、時間が遅いということと子どもの様子に、より気を配って子どもに接する必要があります。
■夜間保育とベビーシッター
夜間保育と、よく比較検討されるのが「ベビーシッター」です。子どもを持つ保護者からの依頼で、依頼者の自宅に訪問して保育を行う、という形で活動するのが一般的です。保護者からすると「自宅に来てくれる」ので子どもを預けに行く、迎えに行くということをしなくてもよいメリットがあります。依頼者自宅のほかにも、民間の保育施設や事業所内、イベント等の会場内等でベビーシッターが活動する場合もあります。保育時間を自由に選べたり、緊急の場合にすぐに手配してもらえたりと、保護者の都合に合わせた利用の仕方ができるとあって、人気が高まる傾向にあります。
■ベビーシッターを利用するときの注意
ベビーシッターは民間のサービスなので、事業を展開する側の形態もさまざまです。インターネットで検索するだけですぐに手配できる、といった「便利さ」が際立つベビーシッターのサービスもあります。しかし、注意も必要です。自宅に来てもらう、という場合、やはり信頼できるベビーシッターを選ぶことが大切です。そして、何よりも大事な子どもを任せる相手ですから「便利」というメリットだけで選ぶのではなく、しっかりと情報を収集して、信頼して任せられる相手なのかどうか判断しましょう。ベビーシッターの事業者名や氏名、連絡先、自宅以外の場所のときには保育場所の環境や緊急時の対応もしっかりと確認することが必要です。メールや電話等で子どもの様子を伝えてもらうことができるのであれば、安心です。良いベビーシッターと出会い、保護者のさまざまなニーズに合わせて利用できるようになれば、とても心強い子育ての味方にもなり得ます。
■夜間保育の保育士が求められている状況
社会的に夜間保育のニーズが高いことから、保育士が夜間、仕事をするケースは当然、増えています。夜間保育だけでなく「早朝保育」のニーズもあります。保育士側から考えると「時間外勤務」のような形ですね。シフト制を取っている保育園等でも「早番」「遅番」や「夜勤」といった働き方があることが普通になってきています。保育士を募集する求人に「夜勤ができる人を歓迎します」といった文言もよく見られます。求められる仕事にやりがいを見出して夜間保育を仕事として選ぶ保育士も増えています。
■夜間保育を保育士が仕事として選ぶなら
夜間保育を仕事に選ぶ保育士のメリットに賃金の高さがあります。夜間、子どもを預かるというやりがいとともに「稼ぎたい」という希望を叶えたい保育士が夜間保育を選ぶことも多いようです。また、昼間に別の仕事をしている保育士がWワークということで、夜間保育の仕事を選ぶケースもあります。昼は子育て、夜は保育士の仕事、というパターンもあります。夜間ということで「たいへん」というイメージもあるかもしれませんが、保育士の間ではメリットもあり人気のある働き方といえるでしょう。
■保護者の安心と子どもの安心を
今や、仕事をしながら子育てをすることが「普通」になっています。保育園や保育サービスが「時間の都合」に合わないものしかなかったら、保護者は子どもを預けて働く際に、常に時間を心配しなければなりません。その心配をなくし、安心して働けるように保育の幅を広げたのが夜間保育をはじめとするさまざまなサービスです。子育て家庭の保護者が安心して働けること。そして、預けられた子どもも安心して日常を過ごし、成長していけること。何よりも大切な、その「安心」のために、夜間保育やその他サービスも、これから実態に沿って、さらに幅を広げたり内容を改善したりすることが必要となってきます。利用する側の保護者も、働く側の保育者も、お互いにとって、そして子どもにとって最も良い形を常に考え、情報を集めたり、必要なときに声を上げたりという積極的な姿勢が大事なのではないでしょうか。