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チャイルドコーチングは子どもと向き合い個々の能力を伸ばす技術

現在、保育士のキャリアアップとして注目されているチャイルドコーチング。どの様な物か理解して、自身のキャリアを磨いていきましょう。

■子どもに対して「コーチング」技術で接する

 

チャイルドコーチング

 

 

「コーチング」と聞いて、どんなことが頭に浮かびますか? コーチというのは、多くの方が考えるようにスポーツなどの指導者のことですよね。スポーツのコーチがやることといえば、その競技のテクニックを教えたり、練習をさせたりというのが一般的です。「鬼コーチ」などという言葉があるように、厳しく指導する場合もあります。コーチが指示や命令をして、教えられる側は、その通りに動くのが当たり前ですよね。このような一般的な指導とコーチングは、実は全く違います。コーチングとは「指示をしてやらせる」のではなく、相手が本来、持っている能力を発揮できるよう、コミュニケーションによって「自分から行動するよう促す」ものです。これを、保育の一環として子どもとのコミュニケーションに生かすのが「チャイルドコーチング」の技術です。

■チャイルドコーチングを活用した保育

保育士として働いている人の中には、保育の知識・技術を身につけてスキルアップをはかりたいと考えている人も多いと思います。保育に関連する資格や教育方法には、さまざまなものがあり、今回、ご紹介しているチャイルドコーチングの技術も、そのひとつです。コーチングは、人に対して「教える」というよりは「サポートする」技術です。チャイルドコーチングでは子どもの話をよく聞いて、子どもが自ら学んでいくことの「お手伝い」をします。その子の個性を伸ばし、やる気を引き出していくためのカウンセリングといった形の技術なので、子どもの気持ちの安定や、保育の環境をより良くすることにつながっていきます。

■保育現場のほか、学校教育やビジネスでも使われる技術

コーチングは「人材開発」の技術、ともいえます。個人の潜在的な力を十分に発揮できるようにサポートする、というのが、その目的だからです。子どもに対して実施する場合は、子どもが将来に向けて自立し成長することに役立ちます。また、子ども自身も、もしかすると自覚していないけれども、心の中にストレスを抱え、問題行動等につながっている場合などは、その解決にもつなげることも可能です。同じように、幼児だけでなく小中学校、高等学校の児童生徒や、大人に対してもコーチングを用いて持っている力を最大限に発揮してもらう、ということが行われます。児童生徒も心理面で安定し、自分の考え、自分の意志で学習に取り組んだり進路を決定したりという効果が生まれます。ビジネスでも、状況に応じて自分の最大限にできることをする、という姿勢によって成功に結びつくという結果を出すなど、コーチングの成果が生かされることは多いのです。

■子どもが何をしたらいいか、答えを子ども自身から引き出す

子どもに対して実施するコーチングであるチャイルドコーチングは、子どもとの信頼関係を築く技術です。大切なのは、子どもの個々の違いや得意・不得意なども見極め、主張や意志を理解し、そのうえで「自分が何をしたらいいのか」の答えに導いていくことです。その答えを与えるのではなく、子どもが自ら、自分自身の中から見出す、引き出すように見守りサポートします。こういったことを専門的に行うので、チャイルドコーチングには、しっかりと子どもを観察して変化に気付くことや、じっくりと話を聞いて適切な質問や受け答えをしていくことが求められます。子どもは、いつも安定している存在ではありません。チャイルドコーチングは、そんな子ども達を支えるための技術ともいえるのかもしれません。

■チャイルドコーチングの技術を伸ばす姿勢

チャイルドコーチングで必要な技術や経験というのは、子どもに対して真剣に向き合い、その子にとっての最善、その子に本当にためになることを探っていく姿勢によってしっかりと身に付いていきます。その子を知ろう、その子の個性を認めたうえで、一番いい状態に一緒に進んでいこう、と思えるのであれば、チャイルドコーチングの実施による効果は出やすいといえます。自分のことをあたたかく見てくれる存在、自分の言うことや考えることを認めてくれる存在に対して、子どもは心を開いてくれます。子どもと「心の付き合い」をすることによって、その子がしたいことや進みたい方向という答えを一緒に見つけていこう、と考えられるのであれば、チャイルドコーチングの技術を伸ばし、スキルアップや、仕事の幅を広げていくことも十分にできます。

■チャイルドコーチングの資格とは

 

チャイルドコーチング

 

チャイルドコーチングを学び、資格を取得する人も近年、増えているようです。民間資格として、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する「チャイルドコーチングアドバイザー」資格があります。資格を取得すると「子育てに関して専門的に学んだ」という証明となり、保育の仕事に生きてくる、という流れです。実際に保育の現場などで仕事に役立てるには、資格を「持っている」ことだけではなく、子どもの心の動きに対して話を聞くこと、適切に言葉や行動のやり取りをすることなど、学んだ知識をコミュニケーションに反映させることが大切です。だから、チャイルドコーチングは「技術」が重要なのだといえます。

■チャイルドコーチングの技術が役立つさまざまな現場

チャイルドコーチングの知識・技術があることによって、保育の現場はもちろん、ほかの「子どものいる現場」でも、子どもと向き合い、その子の力を発揮させることが可能です。医療関連施設や福祉施設などでも、子どもの心に寄り添い、環境の安定に役立つことがあります。常に子ども自身が考えて、自分から行動できるように導くというのは、日常において子ども自身が生き生きと楽しく生活すること、そして自分らしく成長していくこと、さらには周囲の負担も軽減させることにつながっていきます。このような結果を目指すため、チャイルドコーチングとは、子どもの保護者に対して「子育てアドバイス」のようなことをしていくことが可能な技術であるといえます。また、スポーツや習い事、学習塾といった、何かを学んでいく場においても、チャイルドコーチングの技術によって子どもの能力を伸ばしていくポジションに立つことなども可能です。育児、子どもの専門家としてセミナー等を開催して講師として活躍するという例もあります。

■チャイルドコーチングの今後の広がり

チャイルドコーチングの技術が保育やその他、子どものいる現場で生かされるようになってきたのは、比較的、最近の傾向です。子どものいる現場では「集団を指導」するということが一般的です。「みんな、〇〇しましょう」という指導です。そうではなく、子ども一人一人が何を、どうするかということに視点を置いているのがチャイルドコーチングです。集団的な指導では、どうしても見逃してしまうような問題の原因がチャイルドコーチングによって把握できたり、子どもにぴったりと合った保育によって、より大きな成長が見込めたり、という可能性が広がります。保育の仕事をしていて子ども達を見ていると、本当に個性が豊かで、一人一人は決して同じではなく、やりたいことやなりたい姿も、みんなが違っています。そんな個々の能力を伸ばすサポートがチャイルドコーチングですので、子どもと向き合う保育を目指したい、という人には、学んでみる価値のある技術なのではないでしょうか。

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