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裸足保育で運動能力促進!?土踏まず形成による知られざる効果とは|保育士求人募集なら保育ぷらす
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裸足保育で運動能力促進!?土踏まず形成による知られざる効果とは
突然ですが、保育士の皆さんは「裸足保育」という言葉を耳にしたことがありますか?
最近注目を集めていることもあり、実際に職場で実践している人も多いかもしれません。
ですが、そもそもなぜ裸足で生活することが子どもたちのためになるのでしょうか?
よくわからないまま、職場の保育施設でなんとなく裸足保育を行っている人もいるかもしれません。
そんな皆さんのために、今回は裸足保育についての解説と、実際の導入方法やメリットについて詳しく取り上げていきます。
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裸足保育とは?
裸足保育とは、子どもたちをできるだけ裸足で生活させるようにしようとする保育方針のことです。
保育園における運動量低下を解消するために、できるだけ自然に近い生活をして健康な体作りをするねらいもあります。
保育園や幼稚園だけではなく、小学校などでも導入が進んでいるとされ、最近ではますます注目を集めています。
屋内での活動の時はもちろんのこと、屋外での活動の時も裸足で遊ぶようにするところもよく見受けられます。確かに、昔の子どもたちは夏だろうと冬だろうと裸足で駆け回っていましたよね。
では、実際裸足で生活することにどんないいことがあるのでしょうか。次は裸足保育のメリットを紹介していきたいと思います。
裸足保育のメリット
土踏まずの形成
裸足保育のメリットとしてまず一番多くあげられるものは「土踏まずの形成」です。
一体どういう意味があるのでしょうか。
生まれたての赤ちゃんの足を思い浮かべていください。きれいな曲線を描く足を思い浮かべるかと思います。成長につれて歩いたり走ったりするようになってくると、その足に土踏まずが形成されていきます。
しかし、近年クッション性の高い靴や寝るとき以外はほとんど靴下をはいている生活習慣が原因で子どもたちの土踏まずの発達が遅れている、と考えられています。
一般的に小学校入学のころまでには土踏まずが完成しているべきだとも唱えられていますが、近年では多くの就学時が土踏まずのない、いわゆる偏平足のまま小学校入学を迎えているようです。
では、なぜ土踏まずがないといけないのでしょうか?
それは、土踏まずは我々人類が最小限の力で歩くために欠かせない部分であるからです。
土踏まずがないと極めて非効率的な歩き方になってしまいすぐ疲れてしまいます。
さらに、体の他の部位がどんどん成長していく中で、足の骨格だけが生まれた時とほぼ同じ状態となってしまうので、体全体のバランスに悪影響を与えます。
逆に土踏まずをきっちりと形成することにより、最小限のエネルギーで行動できるようになるほか、体幹が鍛えられ、子どもたちの運動能力を大きく向上させることができます。
実際、裸足保育を実践した結果子どもたちが転んだりけがをしたりすることが減ったという報告もあり、裸足保育の効果を表しています。
足の裏を刺激!
足の裏は時に、「第二の心臓」などと呼ばれたりすることがあります。足つぼマッサージなど、足の裏を刺激する健康法もあるくらいです。
裸足保育には、地面を素足で踏みしめることで、足の裏に刺激を与える効果もあります。
足の裏など、体に刺激があったとき大脳が反応します。
子どもたちの大脳を発達させるにはいろいろな刺激を与え続ける必要があります。裸足保育は、足裏の刺激にも効果的と言えるでしょう。
さらに、足の裏からさまざまな刺激を受けることによって、子どもたちの足の裏がより繊細になります。
足の裏の繊細な感覚、例えば地面の滑りやすさ、傾斜などを細かく感じ取れる足が育ち、あまり転ばないようになるといわれています。
さらに、地面のすべすべ感、デコボコ感、冷たさ、温かさ。いろいろな感覚を足の裏で感じることによって、子どもたちの五感も養うことができるのも、裸足保育の大きなメリットの一つといえるでしょう。
風邪予防になる
裸足保育が風邪予防になるということは、多くの人にとって驚きかもしれません。
裸足で生活して足が冷えてしまうのに、なぜ風邪予防になるのでしょうか。
先ほども紹介したように、裸足で生活することによって足の裏からさまざまな刺激を常に受けることになります。
その結果、足を裏から全身の血行が促進され身体が温まります。足つぼマッサージの効果のひとつとされる、代謝改善と同じ効果が得られるということです。
血行が促進し、風邪にも強い丈夫な身体作りができることも裸足保育の大きなメリットの1つといえるでしょう。
裸足保育のデメリット
さて、これまでは裸足保育のメリットを紹介してきましたが、もちろん裸足保育にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
次は、裸足保育のデメリット、裸足保育を行う際に気を付けるべきことを紹介します。
けがの危険性
やはり、裸足保育を行う上で一番の危険といえばけがでしょう。
石や画鋲、ガラスなどで足の裏を切るような大けがにつながる危険性もあります。壁の角などに足をぶつけてしまった際も、裸足であればけがをする可能性が高くなるでしょう。
また、真夏のアスファルトやコンクリートの上を裸足で歩くことは、火傷につながるおそれもあります。また、冬の冷たい床の上で無理に裸足保育を行うと、しもやけになってしまう可能性も十分に考えられます。
実際、裸足保育を実践し、推奨している多くの保育園や幼稚園も、冬季には裸足保育を控えているところが多くあります。
健康を促進するために裸足保育でけがをしてしまっては元も子もありません。裸足保育を行う際は、お住いの地域の気候や実情に合わせて無理のない範囲で行ってください。
衛生面
けがの次に心配なのが衛生面です。
子どもたちはいろいろなところを走り回って遊びます。
外で走り回って遊べば土や泥などをいっぱい足につけて帰ってくるでしょう。
その際、汚れから体内に雑菌が入り、化膿や病気につながる可能性もあるため、裸足保育を実践する際には、子どもたちの衛生管理に細心の注意を払う必要があります。
さいごに
今回は裸足保育とは何かということから、裸足保育のメリット・デメリットを紹介しました。
確かに裸足保育には危険な点もいくつかありますがそれはどれも大人がきっちりリスクを理解し、管理をしていればある程度のデメリットは解消できると考えられます。
まずは、水辺や芝生の上など裸足が気持ちいい場所で大人も子どもと一緒に裸足になってみることから始めてみてはいかがでしょうか。
裸足になることは子どもたちだけではなく、大人にもいい影響があるのでおすすめです。
くれぐれも無理をせず、心地のいい範囲で裸足を楽しんでみてください。