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保育士も英語が必要になる?最近の保育業界の英語教育事情とは

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幼児からの教育の注目は年々、高まっています。特に右脳を伴う教育に力を入れている今、それに合わせて保育士はどうすればいいのでしょうか。

保育士も英語が必要になる?最近の保育業界の英語教育事情とは

急速に進むグローバル化に対応し、国際社会でも活躍できる人材を育成するのを目的に、文部科学省が英語の授業を小学3年生から実施する計画を発表したのが2013年。最近では、保育園などでも英語教育を盛り込むところが急増しています。何故かというと、幼児期は右脳の発達の黄金期として、英語を習得するのに非常に重要な時期だと言われ、早期教育の有効性が認められているからです。保育士として英語力は今後どの程度必要になるのか?注目度が高まっている保育英語検定とはどのような内容なのか?就学前から英語を学ぶメリット・デメリットは?などなど、保育業界の変化を知っておきましょう。

なぜ幼児期に英語教育が必要なのか?幼児期から英語教育を受けるメリットとデメリット

2013年にNTTコム・オンライン・マーケティング・ソリューション(gooリサーチ)との共同調査で実施されたアンケートでは、幼児期の英語教育で英語が身についたと回答している人が最も多いという結果が出ています。

≪日本人が英語ができるようになるには何が必要?≫

早期教育、幼児教育……23.8%

小中学校の授業の充実……18.1%

長期留学経験……15.0% 独学あるのみ……7.9%

インターナショナルスクールの充実……6.5% 短期留学経験……4.1%

英会話学校の積極利用……4.1% 英語教材の活用……3.8%

会社に入ってからの猛勉強で十分……2.9% 語学重視の学校への進学……2.5%

大学に入ってからの猛勉強で十分……2.4% その他……8.9%

≪メリット:脳科学的にも証明されている!右脳の黄金期は6歳まで

子供は、英語の歌を聞いたり、CDのかけ流しを苦痛と思うことはまずありません。脳科学的にも、周波数帯の違う日本語と英語を混同してしまう心配は無いと言われています。実際に、海外には幼くして複数の外国語を操る子供はたくさんいますし、中には6歳にして9か国語を話す子供をテレビ等で見たことありますよね?ですが、そんなバイリンガル・トリリンガルの彼らは、辛い勉強を押し付けられて嫌々他国語を習得したわけでは無く、家庭や周囲の環境の中で、自然と身に付いたケースがほとんどです。

脳には右脳と左脳がありますが、0歳~3歳までの乳幼児期に特に能力を発揮するのは、感性的に働き、物事を理屈抜きで感覚的に理解する「右脳」です。イメージ脳である右脳には、コンピューターに例えると、高速で大量にインプットされた情報間に働く法則を自動的に見つけ、二次加工して出力するという機能が備わっています。右脳には人間の意識を超えて働く、高度な言語処理能力があるのです。

ところが、小学校に上がる程度になると、理論的に物事を考える左脳が優位になってきます。そうなると、言語や音感といった音に関する能力が退化していってしまうのです。大人になるに従い英語の聞き取りが苦手になってしまう理由も、その一つです。脳の中では、思考を行う複雑な機能を補うための「大脳新皮質」の壁が6歳位までの間にできて、音を聞き取る原始的な処理が行われる旧皮質が覆われてしまいます。新しい壁によって、6歳以前に耳にしたことの無い音ははじき返されてしまうため古い皮質までたどり着かなくなってしまうのです。これが、日本人が外国語を聞き取れない根本的な理由です。

これらの条件を考え合わせると、0~6歳までの右脳の黄金期に、英語に取り組むことは大変重要なことだとご理解いただけるでしょう。将来子供に英語で苦労をさせたくない、バイリンガルに育ててあげたい、と思われるご家庭には、ぜひ適切な方法で、幼児期からの早期英語教育をされることをおすすめします。

≪デメリット:使わないと忘れてしまう!≫

最大のデメリットとして挙げられることは、幼児期のみに勉強し、万が一それ以降に英語に触れる機会が少なくなれば、「大人になるまでに忘れてしまう」という点です。しかし、グローバル化が進む現代で、文部科学省が小学校3年生からの英語の授業の実施計画を発表しているため、それほど心配する必要はありません。就学後も英会話教室や家庭内で英語に親しむことを保護者が子供と一緒に意識していき、環境に応じて2つの言語をバランスよく使っていけば問題ないでしょう。

■実際のところ、保育士として英語力はどの程度必要?

≪これから求められる保育士の英語力≫

保育園で英語を教えるということは、英語教育のレベルにもよりますが、保育士がある程度英語を話せないといけないということになります。これから保育士にも英語力が必須になる時代が来る可能性は充分にあります。

≪年齢別の英語教育方法≫

・0~1歳の赤ちゃんの英語教育は歌中心

0~1歳は脳の成長がめざましく、聞いた英語を素早く吸収します。この時期から英語教育を始めるなら、英語のCDやDVD、おもちゃなどを通じて英語の歌を流したり、YouTubeなどの動画配信サイトで海外のチャンネルをつけたりしてみてはいかがでしょうか?

・2~3歳の英語教育は歌とダンスがおすすめ

2~3歳になると体の動きもしっかりしてくるので、ただ英語を聞くだけではなく、一緒に歌ったり、リズムに合わせてダンスをしたりできるようになります。また、英語の絵本を読み聞かせるのもおすすめです。

・4~5歳の英語教育はネイティブに触れること

4~5歳になると日本語が母国語として確立されてきます。自分の意思を表現できるようにもなってくるので、英語教育の時間にネイティブスピーカーの先生を招いたり、地域のインターナショナルスクールと連携して英語の学習だけでなく、外国の文化を理解することで子供が多様な価値観を吸収でき、より英語になじみやすくなるでしょう。

■英語教育に力を入れる保育園が急増中!

英語教育を取り入れる私立保育園の割合は、2007年には約48%と全体の半分以下でしたが、年々増加し、現在ではほとんどの私立の保育園や幼稚園で英語教育が取り入れられています。

また、英語で保育を行う保育施設は子どもに英語を学ばせたい保護者には大人気です。その数は全国で500を超えるとされ現在も増加傾向にあり、保育園や幼稚園としても、英語教育を導入することで付加価値を高め、園の経営も安定するため、保育士として働く側としても、給与や昇給、福利厚生の充実が期待できます。

英語に力を入れている保育園の例(東京)≫

◆ シャトー・デ・バンビーニ

東京都麻布にあるインターナショナル・プレスクール。小学校準備も含んだ学びを行う保育施設です。特徴は子どもの好奇心と自主性を尊重して伸ばしてゆく「モンテッソーリ教育法」を英語で実践していること!

《参考》シャトー・デ・バンビーニ 

◆ キンダーキッズ インターナショナルスクール

日本人の子どもたちに向けたバイリンガルプログラムが組まれている幼保一体型施設。日中は英語のみの環境に身を置き、年長クラスを終える頃には、アメリカの小学2年生レベルの英語力が身につくようカリキュラムが作成されています。入園希望者が殺到しています!

《参考》キンダーキッズインターナショナルスクール(東京本校)

 

◆ 愛嬰幼保学園 新宿園

24時間体制で子どもを預かる幼保一体型保育園。日本語、中国語のバイリンガル教育を行い、加えて英語も学ぶ多言語保育を行っています。様々な国籍を持つスタッフと保護者に囲まれて、子どもたちは中国語、日本語の両言語を習得していきます。

《参考》愛嬰幼保学園 新宿園 

今話題の保育英語検定って?

お伝えしてきた通り、幼児期からの英語教育が徐々に進んでいる中で注目が集まっているのが、「保育英語検定」です。この検定は、社会の国際化に対応していける幼稚園の先生や保育士を養成するために2011年からスタートした新しい資格試験です。

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≪幼児教育に欠かせない英語の知識を習得できる!≫

幼稚園・保育園児、あるいはその親御さんたちとの英語でのコミュニケーション能力を認定する保育英語検定。赤ちゃん言葉や幼児言葉に着目していることが、この検定の特長です。最近は幼稚園などでも、外国語指導助手(ALT)による英語のレッスンが導入されているところもありますね。外国語指導助手の先生に任せきりではなく、幼稚園教諭自身も英語を使ってレッスンのサポートができたりすることもメリットになります。

≪保育英語検定の受験資格や受験方法は?≫

保育英語検定は5級から1級まで6段階の等級に分けられています。受験を検討している方は、まず5級から段階を踏んでチャレンジしてみると良いでしょう。

受験資格:特に制限はありません。

受験方法:団体受験、個人受験、海外受験と3つの受験方法があります。

試験形式:1~4級は会場試験、5級はインターネット試験になります。また、すべての級で解答はマークシート方式。この他、準1級と1級には英作文と二次試験(英語による実技面接)があります。

受験料や受験会場などの詳細は保育英語検定協会のホームページを見て最新情報をチェックしましょう!

社団法人 保育英語検定協会

■英語教育に注力する保育園が増える中で保育士として活躍していくには?

上記でお伝えした通り、保育園での英語教育は、一緒に音楽を聴いたりダンスをするなど、英語に慣れていくという点では、現状の保育士の先生にはそれほどハイレベルな英語力は求められていません。しかし、英語教育に力を入れる保育園が増えており、英語学習の低年齢化は今後も加速していくでしょう。それに伴ってネイティブスピーカーの先生が保育園に増え、インターナショナルスクールのような保育所が増えていくことが予想されます。そうなれば、ネイティブスピーカーの先生と英語でコミュニケーションを取ったりカリキュラムを組むこともあるかもしれません。

また、新しい資格「保育英語検定」も受験者が増えており、今後の転職やキャリアアップにもプラスになることも期待できます。そもそも、保育の現場に関わらず、英語力があった方が求人応募できる幅が広がることは間違いありません。今から英語を勉強しても自分自身のためにも全く遅くありませんので、今後保育士として活躍の場を広げるためにも、幼児期の英語教育について常に情報を収集し、スキルアップをしていくことが重要になってくるでしょう。

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