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残業の多いワーママが注目する『二重保育』とは?

二重保育
保育園や幼稚園の受け皿が少なく、時間も短縮されたため家庭では保育園以外にベビーシッターなどを使い保育を行っています。その問題を紐解いてみましょう。

 

二重保育人口が増える今…

「二重保育」という託児方法をご存知でしょうか?

ひとことで言えば「同時期に2か所以上の保育施設に在籍、通園させている状態」をいいます。

女性の社会進出がめざましい現代、責任の重いポストについている人や、専門職についている人など、女性も男性と対等に働く時代となっています。そこで問題となるのが“子供の預け方”。

ひとつの保育サービスでは、就業時間との兼ね合いで難しい場合があり、子供を預けるパターンを模索しているママが多いようです。そこで今、残業が多いワーママたちに注目されているのが「二重保育」です。複数の保育サービスを利用することで親子共に負担を軽減しようという目的。

「保育園に預けられないから働けない」ではなく、様々な保育サービスを上手く利用しながら働く、そんな人たちが多くなりました。「二重保育」は今後利用者が増えると思われる保育の新しいカタチでしょう。

保育ステーション

 自治体によっては「保育ステーション」という施設があります。

朝、子供をそこに連れて行くと、それぞれ通っている保育園にバスで送り迎えをしてくれて、親は仕事が終わると「保育ステーション」に迎えに行けばよいという仕組みになっています。保育時間が帰宅時間と合わない場合は、別の保育園へ連れて行ってくれ、また「保育ステーション」に戻ってくるので、親は送り迎えをする必要がないのです。

親の側からすれば、とても便利なシステムですが、子供にとってはどうでしょう?送迎のバスは色々な保育園を経由して走るため、おのずとバスに乗っている時間は長くなります。ひとつの保育園を利用している場合でも子供には負担がかかるのですから、2か所の保育所を利用する「二重保育」では、子供が疲れてしまうことは言うまでもありません。毎日のことなので、利用にあたっては、よく考えることをおススメします。

保育園以外にも預けるところはある

「二重保育」を上手に活用するためには、保育所以外の子供の預け先を知っておく必要があります。それらを組み合わせることで、自分にあった保育のカタチを見つけられます。

①幼稚園のあずかり保育

最近は幼稚園であっても、預かり保育を充実させている園が増えてきています。

夕方のみならず、早朝や夜間の預かりも実施している場合もあり、フルタイムで働くママにはありがたいシステムです。

②保育園の一時預かり

待機児童が多くて入園の見通しの立たない公立保育園ですが、一時預かりなら利用できる場合があります。

一時預かりは自治体の窓口を通さず、直接保育園に申し込みが出来るので、案外すんなり利用できるのです。

ただ、預かり時間帯や給食の有無など、通常保育とは異なる部分があります。また収入に関係なく、保育料金が一律決められていることがデメリットです。

③ベビーシッター

ベビーシッターを利用すると、自宅に来てもらえるので送迎の手間もなく大変便利です。特に子供が病気をしたときなどは本当に助かります。

ベビーシッターの中でも“ナニー“や”チャイルドマインダー“という資格を持っている人の場合、教育的な保育の有資格者なので、習い事も兼ねた保育をしてもらえます。

ただ、留守中に自宅に招き入れることになるので、それに抵抗を感じ人もいるでしょう。

また1対1でみてもらえることに価値を感じる人もいれば、感じない人もいるでしょう。

費用は高額になるので、レギュラーで利用するのには不向きかもしれません。

④ファミリーサポート

自治体によって多少の違いはありますが、基本的には育児や介護を「援助したい人」、「援助を受けたい人」のそれぞれが会員になって利用登録をし、サポートを行う制度です。病時保育、病後時保育も行っており、ベビーシッターより費用が格段に安いので、利用しやすいシステムです。

ただ、援助する会員には資格の有無は問われないため、援助会員は育児経験のある主婦が多いです。プロの保育ではないことを理解しておく必要があります。とはいえ、自治体による研修を経て援助会員になるので、サポート面で心配は要りません。利用料は地域差がありますが、おおむね1時間800円程度。

援助会員との関係性がよければ融通を利かせてもらえることも期待できます。そうした点から考えてもとても利用しやすいシステムです。

二重保育のメリット、デメリットは?

二重保育

近年、子供の教育に力を入れる親が増えています。

公立保育園でのびのび遊ばせてやりたいけれど、教育面が気になる…。そこで保育所を選ばず、あえて幼稚園に入れようと思う人が多くなってきています。

ところが、幼稚園は保育時間が短く、働くママには厳しい環境。最近はそうした事情に配慮した幼稚園が増えており、幼稚園の保育時間終了後は、スクールバスで保育園に送って行くシステムを取り入れ、ワーママの強い味方となってくれています。

そんなこんなで、最近は幼稚園をメインに入園させ、幼稚園の保育時間外の早朝、夕方、夜間、長期休暇中は認可外保育園を利用する、いわゆる「二重保育」をしている人が増えています。

二重保育の一例

朝、保育園に連れて行く → 保育園から幼稚園に送ってもらう → 幼稚園で過ごす

→ 夕方、幼稚園から保育園に送ってもらう

二重保育の組み合わせ例

◎幼稚園+保育園

◎幼稚園+保育園の一時預かり(上記②)

◎幼稚園+幼稚園の預かり保育(上記①)

◎幼稚園+ファミリーサポート(上記④)

◎幼稚園+ベビーシッター(上記③)

一見、親の都合に振り回されているようにも見えますが、

案外子供は喜んでいるケースが多いといいます。様々な出会いや環境で色々なサービスを受けられるので、子供にとっては楽しさ倍増といったところでしょうか。これが「二重保育」のメリットです。

一方デメリットはというと、利用する施設の手続きや管理が大変、仕事で疲れているママの負担が大きくなります。また保育料の合算料金が高くなることもデメリットです。

 「二重保育」をする際の注意点

パパは基本的に帰りが遅く、ママは残業がある…

こんな場合は認可保育園の通常の保育時間ではお迎えは間に合いません。

そこで「二重保育」という手段を選ぶことになるのです。

夜間まで保育可能な保育園の場合、夕方6時頃におやつ又は夕食を提供してくれます。

自宅で子供と一緒に夕食を食べたい人はおやつにとどめてもらうように園に伝えておきましょう。夕食を希望しておけば、当然親は気分的に楽になれます。が、そうすると時間をズルズル使ってしまい、お迎えが遅くなりがちなケースも。それでは子供と過ごせる時間が極端に減ってしまいますし、子供の睡眠時間がまばらになり、生活リズムが崩れる原因にもなっることも。これでは「二重保育」をする意味がありません。

残業に備えて、あらかじめ遅い時間までの保育枠を確保するのではなく、短めの延長保育で設定をし、必要に応じてスポット保育を利用するほうが、親も子も生活リズムを崩さずに毎日を送れるのではないでしょうか?!

二重保育を依頼する場合の注意点

ファミリーサポートやベビーシッターを利用する場合、次の点に注意をしましょう。

「二重保育」にあたる人を出来るだけ同じ人にしてもらう。

だいたい交代シフト制にしているところが多いので、出来るだけ少人数、2、3人の交代シフトで組んでもらうようにお願いしましょう。

毎回違う人が来るというのが子供の不安をあおることになりますので、この点だけは十分な注意が必要です。

そして時間配分も節約につながるので、工夫を惜しまずに!

ファミリーサポートとベビーシッターは2時間以上の利用が基本というところが多いです。

例えば夜8時まで保育が必要で保育園の延長保育は7時までの場合、二重保育者には5時か6時に保育園にお迎えに行ってもらいましょう。すると二重保育の時間が2時間以上になり、しかも保育園の延長保育を利用しなくてもよくなります。

管理する親御さんは大変でしょうが、このひと手間が大切なのです。

「二重保育」のコツをつかんで、より良い毎日を送って欲しいものです。

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