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どう叱る? どうあやす? ぐずった子の対処法

保育 子育て
子どものしつけに関して、一番問題なのはしつけですよね。あやしているのか、叱ればいいのか。今回は、そんなお話しです。

保育の現場では、ぐずってしまった子どもたちの相手をすることは日常茶飯事。

とはいえ、子どもたちをあやすことだけが保育士の仕事ではありません。

着替えや食事の補助に片付け、外出の準備、オムツ替え……。
なかなか手が離せない時間帯に、一斉にぐずられてしまうと、たとえ保育のプロであっても参ってしまう瞬間はあるものですね。
ぐずってしまったとき、どうあやしていくのか。時には叱らなければいけない場面で、どう叱っていくのか。

たくさんの子どもたちとふれあう保育士だからこそ、改めて考えておきたい叱り方、あやし方をお届けします。

 ぐずる理由、対応方法は年齢によって違う

乳幼児期は心身ともにぐっと成長する時期。
だからこそ欲求も不機嫌になる理由もめまぐるしく変わっていくものです。
もちろんぐずっている本当の理由はその状況によって異なりますが、「なぜこの子は泣いているのだろう」と考えるうえで大切な「発達との関係」を解説します。

0歳児が泣く理由は?

まだ言葉で伝えることのできない0歳児は、泣くことでしか自分の要求を伝えることができません。

この時期の赤ちゃんがぐずる主な理由は「不快感」。
おなかがすいた、おむつが汚れている、眠いのにうまく眠れない、暑い、寒い、体調が悪い……。
理由はさまざまですが、ぐずっているときは真っ先に不快な状態になっていないかどうかをチェックします。
また、特に不快な状態でなくとも、退屈、構ってほしい、甘えたい……という欲求でぐずることも。

0歳児のあやし方は?

まずは抱っこをして状態をチェック。

おむつが汚れているようであれば替え、寒がっていないか、また暑がっていないかどうかチェックします。
手足がつめたい場合であっても、おなかや背中に手を入れてみて温かければ赤ちゃんにとっては快適ですし、じっとりと汗をかいている場合は暑すぎです。
「赤ちゃんは一枚少なく着せる」などさまざまな意見がありますが、赤ちゃんによっても異なりますので、おなかや背中など衣服に隠れている部分に触れて判断するのをおすすめします。
また、強く泣いたり、落ち着いたり……を繰り返す場合は、眠いことが多いため、背中やおしりをとんとんと優しく叩いたり、抱っこをして寝かしつけてしまいましょう。

1歳児が泣く理由は?

 

保育 しつけ

 

簡単な言葉が出始める時期ですが、まだまだ自分の気持ちをうまく伝えることができない1歳児。
0歳児同様に、眠かったりおなかがすいていたり……という本能的なぐずりに加えて、「思い通りにならない悔しさ」によるぐずりが増えはじめる時期です。
遊びたかったおもちゃを取られてしまった、ブロック遊びをしていたのに崩れてしまった……など、自我の芽生えによって生まれる悔しさに泣く機会が増えてきます。

1歳児のあやし方は?

この頃の子どもは、まだ自分の悔しさを言葉にして伝えることができませんから、その心境を汲み取って共感してあげることが大切です。
「かなしかったね」「それは悔しかったね」という言葉に安心し、落ち着く子もいます。
それでも泣き止まなかったり、そもそも原因がはっきりしなかったりする場合は、好きなおもちゃや歌で気をそらすのも効果的。
また、まだまだ疲れや眠気が激しいぐずりにつながる時期でもありますから、ぐずっているうちに眠ってしまうこともあります。

2歳児が泣く理由は?

魔の2歳児ともいわれるこの時期、1歳児と比べ、「かなしさ」や「悔しさ」よりも「怒り」の気持ちでぐずる機会が増えてきます。
「水道の蛇口をひねりたかったのに、保育士がひねってしまった」「自分で片付けたかったおもちゃを勝手にしまわれてしまった」など、大人からすれば些細なことでも、この頃の子どもたちにとっては許しがたい怒りにかわることが少なくありません。
これらはすべて、きちんと自我が芽生えている証拠。大切な成長の証です。
とはいえ、見守る身としては何が怒りに触れるポイントかつかめず、一苦労する場面も……。

2歳児のあやし方は?

2歳児の場合も、1歳児と同様に共感が大切。
抱きしめながら共感していくことで少しずつ穏やかな気持ちになる子もいます。
とはいえ、1歳児の欲求よりも強いこだわりが現れるのが2歳児。
自分の欲求を通すためにいつまでもぐずり続けるパワフルな子も増えてきます。
ヒートアップしてしまっている子の場合、なかなか大人の声に耳を傾けることが難しいもの。
そんなとき、怒鳴ってしまったり、強く叱りつけてしまったり……というのは逆効果。
優しく諭しても落ち着かないときは、とにかく子どもの気をそらす方向にもっていったほうが効果的かもしれません。

3~4歳児が泣く理由は?

眠くて泣く」といった不快を訴えるための本能的なぐずりはめっきり減ってくる3歳児。
一方で、社会性が強く表れるようになり、友達同士でのトラブルが泣く原因になることが増えてきます。
いろいろな子がいますから、些細なことがきっかけでケンカになってしまう子もいれば、その場をおさめようと張り切って間に入っていく子、保育士に知らせにくる子……と、それぞれの性格によって個性豊かに分かれてくるのもこの時期です。

3~4歳児のあやし方は?

この頃の子どもたちは、言葉で気持ちを伝えることがうまくなってきます。
まずは話を聞き、いったいどんなことが起こったのか、なぜ泣いてしまったのか聞いてあげることが大切です。
また友達同士のトラブルの場合、泣いてしまった子だけでなく、一緒に遊んでいた子からも話を聞きましょう。
見守る姿勢も重要となる時期ですから、うまく子どもたちの間に入り、仲直りのお手伝いをするなど声かけをしていきたいですね。
それでもなかなか泣き止まない場合は、ほかのことで気をそらして気分転換を図るのもひとつの手段です。

5~6歳児の泣く理由は?

小学校入学前のこの時期、上級生としてのプライドも出てくるため、泣く機会というのはぐっと減ってくるもの。
悔しくて泣く、悲しくて泣く……ということはあっても、大人にぐっと近づいた感情といえるでしょう。

5~6歳児のあやし方は?

この頃にもなると、もう泣き止ませることを目的とした「あやす」行為の必要はなくなります。
わがままによるぐずりの場合であれば時には叱ることも必要ですが、理由のある涙の場合は、子どもたちの心に寄り添い、話を聞いてあげることが一番のケアになります。

うまく叱るために覚えておきたい5つのポイント

危ないことをしたとき、ルールを破ってしまったとき……。
保育の現場では、時に「叱る」ことが必要な場面もあるものです。
そんなとき、どんな風に叱るのが効果的なのでしょうか。5つのポイントをおさえておきましょう。

  • 感情的にならない
    叱る側が怒りに任せて怒鳴りつけてしまっては、怒鳴られることへの恐怖しか残らず、なぜ叱られたかがうまく伝わりません。
    叱るときは冷静に。
  • 声のトーンは低めに
    叱るときは声を低めにし、子どもに目線を合わせて諭すように。何かほかのことをしながら叱らないようにします。
  • 「なぜいけなかったのか」は簡潔に
    だらだらとお説教をしても、子どもたちには響きません。何が悪かったのか、どうすればよかったのかを短く、簡潔に話します。
  • 他人や平均と比較しない
    「ほかの子はできるのに」「3歳ならできるはずだよ」といった叱り方は、子どものプライドを傷つけ、かえってやる気を奪ってしまうことも。
    誰かや何かと比較するような叱り方はしないようにします。
  • 叱るときはメリハリを
    やさしくて大好きな先生に叱られるからこそ効果があるもの。
    「普段からよく怒っている先生」にならないよう、メリハリをもって保育にあたりたいですね。

泣く子をあやし、時には叱る……

これらは保育士のとても大切な役割のひとつです。
子どもたちとの信頼関係を築いていくためにも、うまく叱る、あやす方法を心にとめておきたいですね。

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