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どう向き合う?育児ストレスとの付き合い方
乳幼児期の夜泣きや、深夜の授乳、イヤイヤ期特有の理不尽な大泣き…。かわいくて仕方がないはずのわが子の泣き声に、耳をふさいでしまいたくなってしまった経験はありませんか。向き合うのがつらくなってしまうほどの育児ストレスを抱えてしまったとき、どんなふうに解決すればいいのでしょうか。どんな育児ストレスにもかならず効果がある特効薬はありませんが、解決のヒントとなる対処方法を紹介します。
なぜ?わが子と向き合うのがつらくなってしまう理由
そもそも、いったいなぜわが子と向き合うのがつらくなってしまうのでしょうか。まずは、そこにどんな原因が隠れているのか考えてみましょう。
スケジュールどおりに進まない「ジレンマ」
子どもが産まれると、今までスムーズにできていたことが、簡単にはできなくなります。
たとえば、買い物。スーパーで必要なものを選んで買う、たったそれだけのことでも「赤ちゃんが泣いてしまったので買い物中に引き上げなくてはいけなくなった」「赤ちゃんが眠ってしまったので、買い物に出られなくなった」などの理由でうまくいかないことってあるものです。
たとえば、掃除。掃除をしたいのに、片付けても、片付けても赤ちゃんに散らかされてしまって、まったく進まない。部屋の整理をしたいのに、すぐに赤ちゃんに泣かれてしまって中断されてしまう…。
掃除の途中でも、料理の途中でも、赤ちゃんは待ってくれません。赤ちゃんの相手をしているあいだに家事の手は止まり、みるみる散らかっていく部屋に、いつまでも進まない料理に、ただただ茫然としてしまう…なんて経験、もしかすると誰にでもあるものかもしれません。ですが、これまでは当たり前にできていたことができなくなるというのは、大きなストレスです。
育児書どおりに育たない「不安」
はじめての育児の場合、「~ヵ月の成長目安は?」といった育児書や育児雑誌の月齢別の成長目安につい目がいってしまいがちです。もちろん、そういった成長目安を参考にするのは悪いことではありませんが、「うちの子、遅れているのでは…」「わたしの育て方に問題があるのでは…」と不安を抱えてしまうと、それは育児ストレスにつながります。
社会から切り離されたような「孤立感」
毎日言葉の通じない赤ちゃんの相手ばかりをしている育児中は、大人と話す機会がぐっと減ってしまうもの。これまで気軽に会えていた友人と会いにくくなったり、生活時間帯が変わってしまうことで、まるで世間から切り離されたような孤独感や、焦りを感じることがあります。
赤ちゃんがいることで、変わってしまった生活。このままずっと孤独なまま過ごすのではないかという不安もまた、育児ストレスの原因のひとつです。
睡眠不足からくる「疲労感」
寝かしつけては泣き、寝かしつけてはまた泣き、気がつけばあっという間に朝が来て「今日もきちんと眠ることができなかった」と、ぐったりしてしまう。夜泣きの多い子がいるママなら、こんな絶望感を味わったことがあるのではないでしょうか。睡眠は誰もが持つ欲求です。
睡眠が十分にとれないことは大きなストレスになりますし、疲労が溜まれば免疫力も下がり、体調不良の原因にもなります。体が弱っているとき、周りのことを考える余裕はなかなか生まれないものです。赤ちゃんのお世話をするときだって同じこと。睡眠が十分にとれていなければ、体にも心にも余裕は生まれません。
育児ストレスを解消するには?
では、一度抱えてしまった育児ストレスを解消するにはどんな方法があるのでしょうか。おすすめの方法をいくつかご紹介します。
一時的に子どもと離れてみる
育児ストレスを解消する一番の方法、それは育児そのものをやめてみること。といっても、実際には育児をやめるわけにはいきませんが、家族に育児をかわってもらったり、保育施設の一時預かり制度を利用したり…と、一時的に子どもと離れてみる時間をつくることはとても大切です。
ひとりでふらりと外を歩いてみてもいいですし、ショッピングを楽しんだってかまいません。友人と会うのもいいですね。赤ちゃんと離れて、自分だけの時間をつくることで、心のなかを整理するのが目的です。また新しい気持ちで向き合えるように、上手にリフレッシュしましょう。
「理想の母親像」を諦める
すっきりと片づけられた部屋に、完璧な手づくり離乳食。赤ちゃんにはたくさん絵本の読み聞かせをして、ひとりの時間には赤ちゃんのためのお洋服を編む…。どれだけ理想を並べても、子育てはなかなか理想どおりにはいかないものです。理想と現実の差にひらきがあるとつらくなってしまいがちですから、時には理想の母親像を捨て去ることも必要です。部
屋が片づいていることよりも、腕によりをかけた手づくりの離乳食を食べさせることよりも、健全な心で赤ちゃんに向き合うことのほうがよっぽど大切です。
育児書やインターネットの情報にしがみつかない
「うちの子は目安どおりに成長できているのかな」と不安を抱えてしまうタイプの人は、育児書やインターネットの情報を見ないようにする努力も必要です。当たり前のことですが、子どもたちは一人ひとり成長のスピードが違います。歩きだすのが早い子もいれば、言葉が出るのが早い子もいます。体が大きくなるのが早い子もいますし、歯が生え始めるのが早い子もいます。人それぞれ、成長するスピードは違って当たり前です。
もしも子どもの成長スピードに不安を抱えてしまったときは、どんな様子で、どこに不安を感じているのか、ぜひメモをとっておきましょう。育児書やインターネットの情報ばかりを眺めてひとりで悩んでいるよりも、乳幼児健診や、地域の発達相談などできちんと専門家に相談するのがベターです。
絵本を読み聞かせてみる
育児ストレスが原因で、感情のコントロールがうまくいかないときは、ぜひ声に出して絵本を読んでみましょう。絵本の読み聞かせは、子どもの発達に良い影響を与えてくれるだけでなく、読み聞かせをしている大人の脳にもいい影響を与えてくれることが研究で明らかになっています。
読み聞かせをすると、喜怒哀楽を生み出す大脳辺縁系と、感情のコントロールをつかさどるといわれる前頭前野が活発に働きます。もしも、イライラしてしまって感情のコントロールがうまくいかなくなってしまったときは、あえて読み聞かせの時間を設けてみるというのもありなのかもしれません。
育児ストレスを抱えてしまうのは、あなたが頑張り屋だから
家事をきちんとしたいのに、できない。子どもとちゃんと向き合いたいのに、うまくいかない。こういったことに育児ストレスを抱えてしまう理由、それはあなたがとても頑張り屋だからです。赤ちゃんのお世話をするということは、大切な赤ちゃんの命を預かるということ。その責任感の強さから、「もっと頑張らなくちゃ」と思ってしまってはいませんか。育児にストレスを感じているあなたは、すでにとても頑張っているのです。育児は、思い通りにいかないのが当たり前。ほんの少しだけ肩の力を抜き、うまくいかない自分を許すことも時には必要です。